◉Use : Kindergarten
YURIAGE WAKABA
KODOMOEN
- O5
- 愛されたシンボルに
新たな希望を宿す
◉コンセプト
Concept
- 東日本大震災で被災した
幼稚園の再建計画 - 津波により閖上のまちは壊滅的な被害を受け、
閖上わかば幼稚園も閉園を余儀なくされた。
閖上のまちを嵩上げし再建するまで多くの時間がかかることが予想されたため、
3.5km離れた美田園に園舎を一時的に再建し、
閖上のまちの再建に合わせ園舎を移築する計画であった。
![Photo](img_02.jpg)
はじめに鉄骨造の保育室棟を建設し、冬休み明けに園児の引っ越しが終わった段階で、木造部分を移築することで、園の運営を止めること無く、大規模な移転計画を実現した。
木造の建物は、移築可能なようにユニット化したフレームを、ユニットごとに解体し美田園から閖上に運び再度組み立てた。長年愛されたテント屋根の建物は、ホールとしてこれからも多くの園児を見守り続ける。
![Photo](img_01.jpg)
鉄骨の建物は、保育室と給食の厨房を設ける。お昼寝の時間が必要な未満児の部屋は1階に配置し、明るさを確保しつつ静かに過ごせるように。2階には以上児の部屋を配置し、ガラス張りの廊下から入り込む明るい日差しが、活発な活動を誘発する。
また、保育室の床は各部屋で色を変えることで、成長の楽しみを作り出した。
建物の中心に位置する階段周りには絵本コーナーを設け、回遊する楽しみと、たまり場となる居場所を作った。
![Photo](img_03.jpg)
鉄骨造の保育室等も木造ホールも園庭を取り囲むように配置し、どこにいてもそれぞれの活動が感じられるような配置としている。
震災から11年を迎え閖上も「まちびらき」となった。隣接する小中学校や児童館、保育園と共にこのこども園が閖上の発展に貢献していくことを願っている。
Specification
- 用途
- 認定こども園
- 構造
- 鉄骨造2階建、木造平屋膜屋根
- 面積
- 1,225.43㎡
- 業務内容
- 設計・工事監理
[石原健也+デネフェス計画研究所 共同設計] - 住所
- 宮城県名取市閖上
- U R L
- 閖上わかばこども園
- 協力
- ホール棟庇木工事・船造作
鈴木事務所
千葉工業大学石原健也研究室
佐藤淳構造設計事務所・RGB STRUCTHRE - 施工
- 丸本組
- 撮影
- ZOOM
- 石森建築設計事務所在籍時担当案件